竹下世界塔の計算機よもやま話

アクセスカウンタ

zoom RSS 64bit SPARCアーキテクチャの進化

<<   作成日時 : 2015/03/26 07:54   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 富士通からSPARC64X/X+の資料が公開された。
アプリケーション開発者向け資料 SPARC64 X / X+ Specification (2015年3月/ 3.0MB/ 英語)
 これを読む前に、64bitのSPARC V9アーキテクチャ以降を整理した。

・SPARC V9 architecture (1994)
テクニカルドキュメント(SPARC International)

 32bitのV8アーキは各社が作っていたが、V9以降はSun(のちにOracle)と富士通(HaLを含む)の二社になった。最初の実装はSunのUltraSPARC I(1995)とHaLのSPARC64(1995)。
UltraSPARC IはV9アーキに独自の命令拡張VIS(Visual Instruction Set)を持ち、In Order実行。
SPARC64はFMA(Fused Multiply Add)関連の命令を持ち、Out of Order実行。
SPARC64(Wikipedia)

 UltraSPARC III(2001)からVIS2命令が追加された。SPARC64GP後期(=SPARC64IV)(2000)からVIS命令が実装された。

・JPS1(Joint Programming Specification) (2002)
SPARC® Joint Programming Specification (JPS1): Commonality[pdf]

 Sunと富士通で仕様が共通化される。SPARC64系列にあったFMA命令(FMADD,FMSUB,FNMADD,FNMSUB)はIMPDEP2B領域に割り当ててreserved。富士通はJPS1をベースにSupplement仕様書で拡張部分やSunのUltraSPARCと動作が異なる点を追加。

・UltraSPARC Architecture 2005 UA-2005
UltraSPARC Architecture 2005[pdf]

 ハイパーバイザモードとVIS2+命令を追加。まだFMA命令群はない。VIS2+命令はLDTXAのみ(2ペアのレジスタに128bitロード)
 話題になったOpenSPARCはこのへん。

・UltraSPARC Architecture 2007
UltraSPARC Architecture 2007[pdf]

 例外の挙動変更(InstAddrErr,DataAccessErr unimplemented_FPop)
 Common MMU architecture
 FMA命令群の追加→ここでSPARC64と一緒
 Shutdown命令がなくなった。UltraSPARC Iではこの命令をスーパバイザモードで実行するとCPUが動作を停止してリセット待ちになる。が、それ以降のプロセッサではNOP扱いとなっていた。

Oracle、Sunを買収(2009)

・Oracle SPARC Architecture 2011
Oracle SPARC Architecture 2011[pdf]

 OSA2011 = UltraSPARC Architecture 2007 + VIS3 + 暗号化命令(Crypto)
 追加されたVIS3命令。VIS3命令扱いでないものはPAUSE命令(仮想CPUの停止)。

VIS3命令
ADDXS(ADDXCcc) キャリーフラグも見る64bit加算。今までなかったっけか
LZCNT Lead Zeroes Count
PDISTN PixelComponent Distance(No Accumulation)
UMULXHI
XMULX,XMULXHI
FMEAN16 平均
FPADD
FPADDS
FPSUBS
FPCMPU

FHADD,FHSUB 足して2でわる(Halved)
FNADD,FNHADD,FNMUL,FNsMULd N付きはオペランドの片方をマイナスにして演算
FLCMP[s,d]
FS<LL|RL|RA><16|32>
FCHKSM16

VIS3B命令
MOVsTOsw
MOVsTOuw
MOVdTOx
MOVwTOs
MOVxTOd
FPADD64
FPSUB64

Crypto命令 3,4オペランドを取るものもある
AES_*
CAMELLIA_F/FI/FLI
CRC32C
DES
MD5
MONTMUL
MONTSQR
MPMUL
SHA1/256/512


・富士通のHPC-ACE拡張はJPS1ベース。

SPARC64VIIIfx (2010),SPARC64IXfx (2011)
HPC-ACE拡張
SPARC64™ VIIIfx Extensions[pdf]
SPARC64™ IXfx Extensions[pdf]

SPARC64XIfx(2014)
HPC-ACE2拡張
※まだ

 整理すると、SPARC V9(1995)で二社の独自実装があったものがJPS1(2002)で共通化、しかしそこからSunはハイパーバイザモード追加、富士通はスパコン向けのHPC-ACEを独自拡張。
 SPARC64X/X+はOracle SPARC Architecture 2011をベースに拡張しているので、商用機においてはOSA2011はJPS1のような共通規格になっているようだ。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文




64bit SPARCアーキテクチャの進化 竹下世界塔の計算機よもやま話/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる