富士通CPU「Venus」の紹介のされ方

 富士通が最速CPU開発、10年ぶり日本メーカー首位(YOMIURI ONLINE) 一般のニュースで取り上げられたのが5月13日。これは他のIT系ニュースサイトよりも早かった。
これに関しては富士通が世界最速となるCPU「Venus」を開発、処理速度はIntelの最速モデルの2.5倍(Gigazine) がそのまま紹介している。
では気付いた点を検証していこう。
・「1秒間に1280億回の計算ができる世界最速のCPU」→これは128GFlopsのことか?
・「計算速度はIntel製CPUの最速モデルの2.5倍にあたるとされており、」→128GFlops÷2.5=51.2GFlops。Intel Core i7の理論値 3.2GHz動作×4演算/Cycle×4コア=51.2GFlops(SSE3を使った場合)に一致。出典:完全版!! 「Core i7」極限検証 - 総合性能プレビュー編(マイコミジャーナル)
・「CPUの開発は世界最大手のIntelやIBMが先行しており、日本のメーカーがトップとなったのは1999年に富士通がトップとなった1999年以来としています。」→SPARC64GPのことか?コンピュータ博物館:日本のコンピュータ:UNIXサーバ:富士通:FUJITSU GP7000Fモデル2000(情報処理学会) / UNIXサーバ「GP7000Fファミリー」(富士通1999年5月プレスリリース 注:Safariで文字化けします) によると「300MHzの動作周波数を実現した、高性能64ビットRISCプロセッサ「SPARC64 GP」を搭載することで、プロセッサ単体の整数演算性能(SPECint95)が19.2、浮動小数点性能(SPECfp95)が30.5と、SPARC V9アーキテクチャのプロセッサとしては世界最高の処理性能を提供します。」SPARC V9限定で世界最高速。少なくとも同時期の450MHz PowerPC RS64-IIIがSPECintで20.9、Xeonにも負けている。よってこれはウソ。
・「パソコンやデジタル家電などへの応用が実現すれば、携帯型の同時通訳装置や自動車の自動運転装置などの開発につながる可能性もあるそうです。」→最大のツッコミ所。POWER6やCore i7をハンドヘルドや車載コンピュータにするか?
 メーカー発表を鵜呑みにすると良い数字や景気の良い話ばかりが載ってしまうようです。

5/14訂正:
世界最高速のCMOS(*1)LSIを搭載したHPCサーバ「FUJITSU VPP5000シリーズ」新発売(富士通1999年4月プレスリリース 注:Safariで文字化けします) LINPACKベースで世界最高性能でした。
参考:富士通、世界最速のSPARC64 CPU「Venus」(PCWatch)

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