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<<   作成日時 : 2011/01/03 23:02   >>

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 学生の頃はMIL記号のテンプレートを使って方眼紙に手書きだった。これを元にプリント基板にTTLを並べて工作していた。雑誌に投稿すると、回路図専門のトレースする人がいてうまく整形してくれていた。設計言語といえばトラ技の通販サービスで買ったPALASMで、JEDECファイルを入れたフロッピーディスクを持って、部品屋だった頃のT-ZONEに持ち込んでGALに焼いてもらったことがある。

 就職し設計部門に配属されると、そこでは専用のシートにJIS記号で論理ゲート等を配置し、線で繋いでいた。(MIL記号、JIS記号については論理回路 - Wikipediaを参照) ただ、JIS記号は直感的でないため、皆ワープロの外字にうまく登録した"お椀"と直線を組み合わせて元になる回路図を作成していた。
専用のシートに書き込んだ部品とピンの座標を元に、会社独自の内製言語に変換する。一応グラフィックで対話的にエントリする環境もあったが、汎用機上で動くツールであったし、グラフィック環境も専用端末だった。
 内製言語はコンパイルされデータベースに変換される。ディレイなどはこのデータベースから計算される。回路図の印刷は高速のラインプリンタで打ち出される。ワープロで持っている回路図が原本で、バッファなど挿入したものが印刷されて出てきた。これを蛍光ペンでミスがないかチェックする。バックアノテーション相当のことを手作業でやっていた。
 ミスがあれば変更票というのを書き、課長の承認が得られなければ修正できない。こうやって設計データの正当性を守ってきた。
 LSIの規模が膨れ上がってきて、従来の手法では変更もままならないことが予測された。また、内製でないISV(Independent Software Vender)製のVerilog-XLやSynopsys社のDesignCompilerなどの出現により、内製ツールを汎用機上で作っていたデザイン・オートメーション部門はUNIX環境に移行するとともに、Verilog-HDLをインポート/エクスポートできるようなツールを作った。初期の頃だったからデバッグにはかなり付き合わされた覚えがある。
 当時、UNIXサーバの開発をやっていたこともあり、ISVのツールを以前リリースしたマシン上で動かし設計をした。昔は汎用機が同じように汎用機上の内製ツールで設計されていたのだろう。
 Verilog-HDLかVHDLかという時期もあった。小規模なデバッグ用のPLDなどは、LSIベンダが提供するツールがVHDLしかサポートしなかったためそれで書いた。Verilog-HDLはCに似たいい加減さ、VHDLはPascalに似た厳密さがあると感じていた。VHDLを勉強したのだが、私の所属する設計部門ではVerilog-HDLを採用することになった。だいたい私が目をを付けたものは流行らないのだ。
 今まで回路図を描いていた設計者がいきなり言語であるVerilog-HDLに移行するのは難しい。またテキストは見通しが悪い。B4の紙に印刷されたモジュールごとの回路図にはかなわないのだ。そこで導入されたのが当時Summit社が扱っていたVisual-HDLだった。これは回路図をエントリするだけでVerilog-HDLのソースを出力してくれる。バージョン管理まである。(OpenSPARCのソースによるとSunはDebussyという同等のツールを使っていた)ツール間のつなぎはスクリプトを作り、レイアウトまでほぼ自動に行くことができた。また、Verilog-HDLに統一したため市販の文法チェッカや形式検証ツールが適用でき、設計ミスが減った。
 変更票も古いパソコン上にLinux+Apache+PostgreSQL+Perlで作成したインシデント管理システムに置き換え、更新のサイクルが早くなった。
 このあたりまでは所属していた設計部門で開拓していったが、後に全社的に適用されることになる。インシデントシステムは社内SE部門が正式に作り、開発環境も他の設計部門とすり合わせて統一された。ソフトウェアライセンスの管理も統合されたようだ。

設計環境というレールを引く仕事は終わったのだ。

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