SPARC64Viiifxを売りまくるには

 その名はロボット刑事「K」と決まった京速コンピュータ。構成もスカラ型でCPUは富士通SPARC64Viiifx。現在は1筐体あたり96CPUで8筐体稼働なので768チップ使っているということになる。
だがこれでは元がとれないだろう。将来の拡張で96CPU×800筐体=76800チップ。予備を入れてかなり大雑把に10万チップ。2009年度の富士通のパソコン出荷台数は238.1万台。x86とは桁数が違う。
性能差もあり、本来はPCサーバ機と比較すべきだが、サーバでは1台あたりのCPU数がまちまちなのでここでは1台=1CPUであるパソコンと単純比較した。これだけ売りまくってるからx86はあんなに安くできるのだ。
HPCシンポジウムで見えた京速コンピュータ「京」の開発状況(マイコミジャーナル)
2009年国内PC出荷台数ランキング、1位のメーカーは?(RBB Today)

 ではSPARC64Viiifxを売りまくるにはどうすればいいか?京だけでは10万個でおしまいだが、同じCPUを使った小規模なスパコンを作るのだ。クラスタ型の利点である。
 ただしあの業務用冷蔵庫のような筐体では納入先も限られてくる。かつてメインフレームからミニコン、ミニコンからワークステーション、ワークステーションからPCと普及したように、せめてワークステーションクラスを狙って作って欲しい。研究者の机に一台、だ。すでにそのような計画はあるかも知れない。「京」と同じCPUアーキで同じOSが走り同じライブラリが使えれば研究機関に普及するだろう。

 だがしかし。もっと売る方法がある。しかも売れるだけが目的ではない。
 Micro-ATXまたはmini-iTXフォームファクターに合わせたマザーボードを作り、CPUを実装し、I/O周りを制御するいわゆるチップセットを追加してなるべく安価に販売する。いわば富士通版「玄人志向」だ。
メモリはCPUが直接制御しているが、ECCチェックは有っても無くてもいいようにファームで対処する。RAS系が弱くなるが、市販のパソコン用メモリが流用できるし、本来数値演算で正確な答えが欲しかったら検算するはず。そうでなかったらメモリ保護なんてないGPGPUは始めっから使われないでしょう。あとはグラフィックスカードだがNVIDIA,ATI(AMD),Matroxあたりにドライバを書いてもらわないといけない。
CPUの周波数や有効コア数によってグレードを変えてもいい。CPUはアップグレードのためにソケット化することが望ましいのでCPUパッケージの変更が必要かもしれない。で、メーカー保証はここまで。

 ターゲットは?ハイエンドモデルを常に欲しがるマニア、貧乏な研究機関(大学)だ。彼らがマザーボードを買い、パソコンショップで流用できるPCパーツを買って使うのだ。OSは商用ではないからSolarisにこだわる必要はなく、Debian GNU/LinuxのSPARCアーキ向けをモディファイして無償で提供すればよい。
 利点は?マニアは思いがけない利用方法を思いつく。また、ユーザーが増えることでライブラリやアーキテクチャを早く「枯らす」ことができる。彼らに使わせてこの性能で実際安いと思わせるのも重要。スパコン向けCPUのPC化を推進すれば、このようなことに手を出すメーカーは他にないのでデファクトスタンダードになれる可能性がある。
 それらの成果は「京」にフィードバックされるだろう。「富士通の製品は高品質」というか過剰品質と思うけど、そのブランドイメージを守りたいなら別会社立てて出すという手もあり。
誰かチャレンジングな富士通の管理職、いませんかね?
(2011/4/1記)

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