本:忘れ去られたCPU黒歴史 買った

忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMが振り返りたくない失敗作たち

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 Intel/AMDが過去リリースして流行らなかった、事情によって終息させてCPUたちの解説。ASCII.jpで連載があったものにMC88000が追加されている。この辺に関してちょっと補足を。
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 MC88000は32本の汎用レジスタで浮動小数点も整数も同時に扱おうとしたプロセッサ。レジスタファイルへのアクセスが競合することが容易に想像できる。これらは4マルチプロセッサまでサポートしていたはずが障害のため2プロセッサまでしか使えなかった。商用化はオムロンのLUNA-88K、キヤノンでも研究はしていたらしい。この話はキヤノン勤務だった先輩から聞いた。
 比較として現れる68040だが、ES版(engeneering Sample)であるXC型番の付いたXC68LC040がMacintosh LC630等に使われた。LC付きの型番は浮動小数点を内蔵していないモデルで、浮動小数点エミュレーション機構に問題があったためNetBSDのサポート対象外になっている。68882サブセットの浮動小数点演算器の入ったXC68040をXC68LC040と差し替えるのが流行った。XC68040は長らくXC型番が取れなかった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/MC68040
68000シリーズ最後の68060だが、国内パソコンへの採用例はない。富士通のビジネス向けワークステーションFM-G 560シリーズには採用された。

後にアップルは68系からPowerPC系に移行する。最初に採用されたのはPowerPC601、続いてPowerPC603、PowerPC604だった。604の方が同一クロックで高性能だが伸び悩み、のちに603系は603evとなって動作周波数も~300MHzと向上した。これはAMDのK6-IIとK6-IIIの関係に似ている。

 他にもZ80の互換性を捨てた結果相手にされなかったザイログのZ8000、これは命令セットによりレジスタの使用方法がギチギチに詰めてあり拡張が非常に難しいとの印象を受けたし、日本電気のV60/V70/V80もビデオゲーム以外には使われなかった。このあたり色々なアーキテクチャが現れては消えた頃を知りたい方は「SoftwareDesign」誌の前身、「プロセッサ」を探してみると良いでしょう。

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大原雄介 大原雄介 テクニカルライター

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