生き残ったMIPS,SPARC

 MIPSもSPARCも第一世代のRISCである。MIPSはRISCの基本であり、SPARCはレジスタウィンドウという物理的にサイズが大きくなってしまう仕組みを持っていた。これはコンパイラ支援の機能であり、分岐命令のアナルビットも同じような目的で存在する。
 このためSPARCはMIPSと較べサイズが大きくなり、組み込み系には向かなかった。SPARCliteというチップが富士通から出ているがMIPSより使われているとは思えないし、32bitプロセッサであり64bitプロセッサのR4000系に負けている。
 一方、製造ライセンスを比較してみると、MIPSは自社設計で工場がそのまま製造、SPARCはSPARCインターナショナルという組織が認定すればSPARCを名乗ることができ、仕様の実装は自由である。これから考えるとMIPSはIPコアについてはSPARCより先行している。SunもmicroSPARC、UltraSPARCのIPコアを1999年に公開しているが、組み込み用途には無理がある。
 ワークステーションという観点から見ると、MIPSはワークステーションの出始めの頃に各社にCISCの代わりとして採用された。そのかわりシステム構成やOSはメーカーによってまちまちであった。(SGI,DEC,SONY,NECなど)
 SPARCはSunが中心となり、Solaris(SunOS)との組み合わせで普及した。プロセッサとOSの組み合わせは互換メーカーもこれにならった。SPARCとSolarisは互換性を保ったまま現在もサポートされている。
 ワークステーションがRISCプロセッサを採用していたのは1990年末頃までで、Intel Pentium4が普及しだした頃にPCがコストパフォーマンスでワークステーションを上回ってきた。PA-RISCなど新興勢力の台頭もあり、MIPS系はワークステーション市場からフェードアウトしていく。
ここでMIPSはPDAなどの組み込み系にシフトした。また、ゲーム機などにもコアが採用された。(Playstation)。なお、MIPSはR12000などハイエンドへも挑戦したが成功しなかった。SPARCはHALや富士通といったベンダーがより性能の高いプロセッサを作り始め、ハイエンドの方へと向かっていった。
 MIPSはヘネシー&パターソンでRISCの説明に使われるとともに、R4000系は64bitの組み込み系でシェアを持っている。SPARCはワークステーション市場をPCに譲り、サーバ向けプロセッサとして改良が続けられている。
 AlphaやPA-RISCの方が性能がよいのに消えてしまったのにくらべ、けっこうしぶといものだ。運不運というのも多分にあるとは思うが。

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