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<<   作成日時 : 2010/05/02 20:01   >>

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 大学の研究室で自然言語処理をやっていた頃、私は趣味以外ではソフトばかり書いていた。データは大型機の磁気テープの中。もっぱらPL/Iでプログラミングしていた。
そんな時、先生から「今度ワークステーションを借りることになったから」とNTT-ITから送られてきたのはLISPマシンELIS、三菱から送られてきたのは電総研PSIだった。
 PSIは三菱重工でエキスパートシステムとして使われていたものらしい。三相200Vが必要なので工事した。(学生がやっちゃいけません)
 いつのまにか設置されていたPSIは現在の大型UNIXサーバのような大きさで、高さは180cmあったろう。しかも熱警告ランプがついていた。左上部には8インチフロッピードライブが2台。備品としてビットマップディスプレイ、キーボード、光学マウス、プリンタ、専用の机がそのまま置いてあった。配線は割りと簡単で、合う形のコネクタをボックスにつないでいけばよい。しかし光学マウスにACアダプタを接続しなければならないのにはまいった。
 さて、電源を入れてみる。轟音。ファンの音がすごくうるさい。PSIはゼミ室に置いたのだが、会話ができないレベル。30分ぐらいするとビットマップディスプレイに文字が表示される。シングルユーザー、マルチタスクのマシンだった。ほんともうさっぱり使い方がわからなかった。
 一番の問題はネットワーク環境がないこと。入出力はディスプレイとプリンタ、8インチフロッピーのみ。これでは処理するデータの転送がままならない。シリアルポートすらなかった。このため、私はネットワーク環境が整い言語にも興味があったLISPマシンのELISを選択する。
 不思議なのはこれだけ最強の計算機環境がありながらほかの学生がちっとも関心を示さないことだった。パソコンはあるしSunは入ってきたし大型機直結の端末はある。あの研究室はプログラマーズ・ヘヴンだったんじゃなかろうか。
 とりあえず出たばっかりの「Prologの技芸」は先生にねだって買ってもらった。それまでは中島秀之の「Prolog」しか本がなかったのだ。「Prologの技芸」を当時読んでいたら今頃はモテモテだったかもしれない。
 PSIのマニュアルは青色で、機械語KL0の一覧表もあった。ただ、ほかの記述は本当にさっぱりわからなかった。そして数年後、来た時と同じようにいつのまにか撤去されていたのである。

三菱電機PSI(コンピュータ博物館)

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